「特集/カーボンニュートラルに貢献する表面技術」論文募集

2020年の日本政府による2050年カーボンニュートラル宣言以来,多くの企業がそれまでの気候変動対策とは次元の違う脱炭素への対応を迫られ,対応ができなければ将来的に市場から排除されかねない,という危機感を持って,日夜研究開発に取り組まれていることと思います。しかし,カーボンニュートラルに関する技術課題は非常に多岐にわたるので,課題を整理し臨む必要があります。昨今では,自社の温室効果ガス排出については,Scope1(自社での燃料の燃焼),Scope2(自社での電気の使用),Scope3(自社以外での原材料や製品の使用等に関わる間接排出)に分類し排出削減に責任を負うという,「サプライチェーン排出量」の考え方が主流となっています。

※サプライチェーン排出量については下記の環境省のサイトをご参照ください。
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/supply_chain/gvc/supply_chain.html

本協会は表面処理業の企業の皆様に幅広く入会いただいており,表面処理に係る「省エネ」,すなわちScope1と2の排出削減については,これまでも各企業の製造現場にて様々な取り組みがなされています。また,Scope1,2に関連した表面機能付与(耐食性,耐摩耗性等)に関しても,過去より多くの研究開発が進められ,これらの表面技術の発展がカーボンニュートラル実現に貢献することに疑いの余地はありません。

そこで,会誌編集委員会では,昨今のカーボンニュートラルへの要求を表面技術の新たな発展の機会ととらえ,本年12月号を「カーボンニュートラルに貢献する表面技術」と題して企画いたします。カーボンニュートラルの全般的な総説・解説,多くのトピックス記事を含め,表面技術の将来を展望することを目論んでおります。また,来年1月号以降では,Scope3等の観点で,カーボンニュートラルに関する別の小特集も企画する予定です。つきましては,下記募集要項を参照の上,カーボンニュートラルに係る会員諸氏の研究および技術的成果を,是非ともご投稿頂きたくお願いいたします。

内  容

1)表面処理の生産技術に関わる「省エネ」技術等に関する学術的な成果と技術に関する研究

2)サプライチェーン排出量のScope1(燃料の燃焼),Scope2(電力の使用)削減に貢献できる表面機能付与に関する学術的な成果と技術に関する研究(例:燃焼・発電設備関連製品の耐食性,耐摩耗性向上等)

3)カーボンニュートラルに関連する周辺技術に関する研究と技術的成果

原稿種別 (1)研究論文,(2)技術論文,(3)ノート,(4)速報論文
投稿締切
研究論文・技術論文 2022年6月30日(木)
ノート・速報論文 2022年8月31日(水)
投稿規程 通常の「表面技術」誌の投稿規程と同じです。
発  行 第73巻12号(2022年12月1日発行)予定
提  出 投稿論文の提出は,投稿専用Webサイトより行ってください。
*投稿専用Webサイト:https://sfj.editorialmanager.com/
*投稿の際,一般投稿論文と区別するため,「特集:カーボンニュートラル」と記載してください。 また,内容などについては編集部までお問い合わせ下さい。